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 ケンタッキーダービーという名の媚薬。
2006.05.06(Sat)
Run fot the Roses.
その国の、生の競馬の姿---を求める僕の旅。メディアでさんざ取り上げられるBigレースではなく、実際に現地にいなければ感じ得ない何千、何万という新馬戦や未勝利戦(に相当する)レースの息吹を感じ、伝えたい。そういうつもりで来たし、むろん今もいる。
しかし、数十時間後に控えた「The Greatest Two Minutes Of Sports (最も素晴らしい2分間)」に興奮を隠しきれない自分がいる。最初から予定に組み込んでいたとは言え、はじめて訪れたSanta Anita競馬場でダービーの重要プレップ、Santa Anita Derbyを見られたこと。またその勝ち馬Brother Derekがダービー前売りで1番人気であることには、何か運命めいたモノを感じる。まるで僕のひと月の米国滞在が、そのままRun for the Roses=薔薇への道となっていたかのように。米国に生まれた何万という競走馬と同様に、僕にとってもルイスビルのチャーチルダウンズが取りあえずの終着点となるわけだ。
いま僕は、ルイスビルの東、ジェファーソンタウンのとあるモーテルの一室にいる。緑に囲まれた閑静な住宅街といった感じだが、こんなモーテルすらもダービー仕様に飾られている。部屋には全131回のダービー優勝馬が印刷されたグラス。プレゼント用に置かれた、昨年の優勝馬Giacomのポスター。部屋に投げ込まれた新聞は、待望のDaily Racing Form。テレビでは、1日中競馬中継が流れている。ケンタッキーダービーを迎えるにあたって、これほどうってつけの場所はないように思われる。だからこそ、深夜2時半すぎになっても僕は眠れずに、こうしてペンを走らせているのだ。



If you going to die,in front!

運良く部屋に投げ込まれたDaily Racing Formのダービーページに目を通す。出走馬全20頭の細かなデータを見るのは、実ははじめて。改めてデータを見てみると、戦前から言われている通りに「逃げ」あるいは「先行」したい馬が多い。1番人気Brother Derekをはじめ、Blue Grass Sを圧勝したSinister Minister、Wood Memorialを制したBob and John、5戦無敗のBarbaro、連勝を重ねてきたLawyer Ron、Sharp Humer、Sweetnorthernsaintまでもが「行ければ行く」可能性を持っている。
日本では、ハイペースと下馬評になるレースに限って超スローになることがある。みんなが妙な色気を持ち、「自分からは動きたくない」という見えない足枷が生まれる。そんな場合、もっとも漁父の利を得るのは、一番先頭にいる馬だ。スローだろうがハイだろうが、自分のペースで逃げられるからだ。人気がなければなおさら。今回は果たして誰がハナを叩くのか。有力馬が固まっているため、あるいは全馬ともにがんじがらめになってしまうのか。枠順からいって、Brother DerekよりもBlue Grass Sで能力が一気に開花したSinister Ministerの方に利があるのではないか? いまだBrother Derekと戦っていないというのも面白い。
Brother Derekはすんなり逃げられるだろうか。逃げて強い1番人気の馬を、他のジョッキーがみすみす逃げさせるのか。仮に逃げられたとして、一頭でも玉砕覚悟の鉄砲玉がいたら、病的なまでのハイラップとともに沈む…そんな可能性がある。それこそが逃げ馬の定めであり、また美しいところでもあるのだ。
誰がペースを握る(作ると言ってもいい)のか。それはダービーの勝ち馬同様に興味深い問題である。

「If you going to die,in front! もしお前が死なねばならないのならば、先頭で死ね」

ドラマに出会う幸運。
僕がケンタッキーダービーに興味を持つきっかけは、変な話だが、寺山修司の「ケンタッキーダービー報告」というルポ(エッセイ?)を読んでからである。寺山の競馬文学については、いまさら僕が語るまでもないが、そのダービー報告は、数ある寺山のエッセイの中でも、僕の中では1、2を争うほどドラマチックな作りになっている。その原因は、寺山が見た1968年のケンタッキーダービーが、130年を超えるダービー史の中にあって、類を見ないほどに劇的な結末を迎えたからに他ならない。
1968年のダービーは、Foward Passという馬が下馬評で人気を集めていた。寺山は、一人部屋でレーシングフォームを眺めている。すると、父Native Dancer、母Noor's Imageの芦毛馬を見つける。その馬はDancer's Imageといった。父のNative Dancerが好きだったこと、また名前に惹かれて、ダービーはDancer's Image一本槍で行くことに決める。
そしてダービー当日。Dancer's Imageは素晴らしい追い込みを見せて、宿敵Foward Pass以下を屠る。父が果たせなかったダービー制覇を息子が成し遂げる…というストーリーである。これだけでも充分ドラマ性を含んでいるのだが、寺山の持つ引力は、さらなるドラマを引き寄せた。なんと、そのDancer's Imageから禁止薬物が検出され失格になってしまったのである。この事件に関して、再び寺山流のジャーナリズムが発揮されるわけだが、とにかく読ませる。脚色された部分もあるだろうが、寺山が見て、描いたダービーがこれほどにドラマを内包したという事実は変わらない。こうしたドラマに出会う幸運もまた、寺山の持っている不思議な魅力であり、その競馬文学の醍醐味に他ならないのではないだろうか。
そして2006年。舞台はチャーチルダウンズ。20頭の役者は出そろい、今頃自分の配役について考えているころだろう。あとはレースの出走を待つばかりだ。僕の幸運は、果たしてドラマを惹き寄せる力を持っているのか。答えはもうすぐ出る。
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// 15:19 // アメリカ競馬-Churchill Downs // Trackback(0) // Comment(4)
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コメント
 
とうとうケンタッキーダービーですねぇ。

いま日本ではSMAPの中居くんがCMでこんな事を言っています。
『逃げ馬の、振り返らない あのいさぎよさを 愛するべきか、
追い込み馬の、風を切り裂くあの鮮やかさを 愛するべきか、
それが問題だ』
さて、どちらを愛しますか?(笑

タカアキさんのDancer's Imageが現れるといいですね。
// 2006.05.06 // 17:01 // URL // のっち // edit //
 
うーん、どちらも捨てがたいですね(笑
ただ、最近は、胸躍るような逃げ、追い込み馬ってのがいないような(そんな昔を見た事あるわけではありませんがw)

京都新聞杯、大波乱でしたね。トーホウアラン、勝ってるし!
当たっても、単勝だけだったなぁ(笑)

それでは、ダービー行ってきます。
// 2006.05.06 // 21:12 // URL // タカアキ // edit //
 
ついに聖地っすか!!!!
音楽で言うイギリスロンドンみたいな所なんかな??
ロサンゼルスはどうでしたか?? 僕はロスで車のなさを身にしみたんで
教習所に通いだしました・・笑  めんどくさい!!!!!!!
今まで全く競馬に興味なかった僕が競馬ニュース見るたびにタカアキさん達を
思いだしてしまいます!!これもロスのおかげかな?
体に気をつけて楽しんでください!!!!!
// 2006.05.08 // 01:02 // URL // まさゆき // edit //
 
おお、マサユキ君。元気でやっておるかい?
教習所…俺らは免許持っているのに、ペーパーの上、国際免許更新してこなかったから、ホント大変です(苦笑)。免許を取ると、はじめは浮き浮きして遠出したくなったり、車が欲しくなったり、色々楽しみが増えることと思います。ただ、くれぐれも運転には気をつけて。まだ若いんだし(笑)

チャーチルダウンズ競馬場は、ロンドンというよりもウッドストックと言った方がしっくり来るかなぁ(アメリカだし)。ロンドンはロンドンで、競馬発祥の地ということで、もっと神聖な感じがするのでは…ないかと勝手に思っているのです。

もうすぐライブかな?(ホームページでは5/9?)熱いステージになることを祈りつつ。
// 2006.05.08 // 01:16 // URL // タカアキ // edit //
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