スポンサーサイト
--.--.--(--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
// --:-- // スポンサー広告
 1頭と1人のジェラード。
2006.06.17(Sat)
昨日、ホステルの談話室のTVでワールドカップを見た。イングランドvsチュニジア戦である。別段興味があるチームではなかったが、せっかくイングランドのホーム、ロンドンにいることだし、ベッカムくらいは知っているのでボケーッとしながら眺めていた。試合は残り10分くらいまでスコアレスドローで進んだが、イングランドのFWクロンチ(クローチ?)がベッカムのクロスに頭であわせて先制。それから5分もしないうちに、イングランドの背番号4が強烈なミドルシュートをチュニジアゴールに叩き込んだ。
ここまで書いてワールドカップの感想文か…と思ったらそうではない。その2点目を決めた背番号4の選手の名前を見て、一頭のイギリス馬を思い出したのである。選手の名前はジェラード、馬はブリガディアジェラードである。
まずはサッカー選手のジェラードから。

生まれは1980年5月30日(俺より年下かぁ…)。イングランド・プレミアリーグの名門、リバプール所属のMFである。身長は185cm、体重83kgの恵まれた体躯を持ち、リバプールではキャプテンマークをつけている。実をいえば、この選手を知ったのは昨日の放映がはじめてではない。昨年のトヨタカップ(違ったかな?)で、日本に来日したことがある。その際、深夜のサッカー番組で注目選手として紹介されていた。何に驚いたかといえばその契約金で、確か世界で一番か三番目に高い70億円くらいだった気がする(ここら辺の数値はメチャメチャ曖昧です)。持ち味は強烈なミドルシュートで、いわゆるパスを出す際のインサイドキック(足の内側で蹴るソフトなキックで、威力よりも正確さを重視したキック)でもの凄い威力のシュートを放ってしまう。インパクトの瞬間の音声を拾って紹介していたが、「ドゴォッ」と鈍器で殴ったような鈍い音を出していた記憶がある。
そのジェラードが昨日の試合で見せたシュートがまさにそれだった。見た瞬間、思わず見ていた観客(ホテルの客だが)「オオォ」と声にならない歓声があがった。イングランドサポーターでなくても、あのシュートには惚れ惚れしたのである。ベッカムばかりが取り上げられがちなイングランドだが、サッカー選手としてのポテンシャルはジェラードの方だと思っている。また、プレミアリーグを捨てリーガエスパニョーラ(スペインリーグ)のジャイアンツとも言えるレアル・マドリードに移籍したベッカムよりも、自国のリバプールに所属するジェラードの方が英国人には愛されているのではないだろうか。

一方、馬のジェラードもまた英国で走り続け、いまなお英国人のスーパーヒーローであり続けている。

父Queen's Hussar、母La Paive、その父Prince Chevalierというみすぼらしい血統の鹿毛馬は、周囲にさして期待もされないままに1970年のデビュー戦を迎えた。信じ難いことだが、その時は最低人気だった。ところが蓋を開けてみると、低評価に反発するかのように直線一気の強烈な競馬で勝ち進み、3歳時(現2歳)を4戦4勝で終える。しかし、これだけの成績を納めながら、ブリガディアジェラードは世代で三番手の評価しか得られなかった。同期には大人びたレースで勝ち進んだマイスワロー、そしてこちらも欧州競馬史にその名を残す事になる怪物ミルリーフがいたからである。年明けの2000ギニーで、ついにこの3頭が顔をあわせることなる。わずか6頭立ての少頭数だったが、上記三頭に加えてあのニジンスキーの弟ミンスキーも名を連ね、まさに少数精鋭然としたメンバー。ブリガディアジェラードは3番人気だった。
逃げるマイスワローを大名マークするミルリーフ。そして、ブリガディアはお決まりの最後方待機。最後の直線でミルリーフがマイスワローをとらえにかかり、そのままレースが決するかと思われた瞬間、溜めに溜められたブリガディアジェラードの強烈な末脚が爆発する。一気にライバル2頭を捨て去り、2着ミルリーフに3馬身の差をつけてゴールに飛び込んだ。観客も思わず拍手を忘れ、息を飲んだそうである。ここらへんの周囲の反応が、サッカー選手のジェラードのゴールシーンにだぶって面白い。
その後もブリガディアジェラードは無敗で勝ち進み、キングジョージVI&クイーンエリザベスS、英チャンピオンS、エクリプスSなどビッグレースを手にする。15連勝は現在の英国最多連勝記録である。この馬のすごいところは、ベストはマイル~2000mだが、2,400mのレースも圧勝してしまったところだろう。純粋に他馬とは絶対能力が違うのである。唯一の敗戦は、1歳下の英ダービー馬ロベルトの逃げを捉えきれずに2着に敗れたベンソン&ヘッジスGCというレースのみ。もしここを取りこぼさなければ、イタリアの至宝リボーが持つ欧州連勝記録の16に並んでいたのだが…。
日本ではほとんど知名度のないブリガディアジェラードだが、それはひとえに繁殖成績の悪さに起因するだろう。自身を上回る馬を期待するのは酷だが、英セントレジャーSを勝ったライトカヴァルリーを出した程度で特筆すべき成績は残せなかった。だが英国人は何よりもブリガディアジェラードを愛し、最強馬だと讃えている。それでいい。

アスコットの直線。かつてブリガディアジェラードが突き抜けたその幻影を、僕は見ることができるだろうか。ふと、そんなことを考えた。
スポンサーサイト
// 03:03 // イギリス競馬 // Trackback(0) // Comment(0)
<<THE MEAT. | ホーム | The Origin of the Hoese Racing.>>
コメント
 コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

 トラックバック
トラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。